「趣味は音楽」なんて生涯一度も思ったことがない

OBの中には、プロシンガーになった女性とか音楽雑誌の重鎮になった人もいる。あたしもずっと関わってきて、無償のものでも仕事だと思ってきた。プレイヤーではないけど、音楽屋だと思っている。趣味と思ったことは一度もない。

他人からみると「そんなところが自意識過剰なんだよ」と笑うに違いない。「あんたって昔っからそうだよね」と呆れられる顔が目に浮かぶ。でも、本当にそうなんだもの。自分でも持て余してるぐらいだけど、変えようがない。

ついでに言うと、文章を書くことについても趣味だと思ったことはない。ブログが趣味?いいえ。小説をたしなんでいらっしゃるの?いいえ。「私には趣味がないんです。強いていえば、ぼーっとすることと、古本を探すこと、スーパーでぶらぶらすることかな」

私は、好きなことしかしたくない。好きなことだけしてきた人生だ。好きだからといって、いつも楽しいってわけじゃない。むしろ辞めてしまいたいと思うほうが多い。それでも走り続けるのは、なんでなんだろうね。

まっとうな女の一生にならないような仕掛けが、生まれる前から、脳のどこかにプリセットされているのかな。