こころ・のこり・なんて・ないワ

吉祥寺の繁華街近くに住んでいたのに、いつも行くところは決まっていた。たいてい地元の人しか行かない(=安くて混まない)飲み屋ばかり。テレビで有名な洋食屋とかイタリアンとか、ライブハウスにもほとんど行かなかった。だって、高いんだもん。

今度の町には、拙にとっての遊び場がほとんどない。唯一、大きな本屋と図書館があるぐらいか。飲み屋は「和民」しかないし、他の飲食店も駅前に数軒あるだけ。拙の知人たちは口を揃えて「そんなんで大丈夫なの?」「居酒屋なくてさびしくならない?」と心配してくれる。本人も、ほんとはちょっと心配。

でも、吉祥寺夜間徘徊民として活動した2年あまりで、なんか結構満足しちゃったみたい。それに、外で酔っぱらうにはいささか年をとりすぎたかもしれないと感じている。

新居は駅からだいぶ歩くから、重いものは宅配で済まそう。ついでにおいしい酒でも取り寄せ、めざしをこんがり焼いて、気に入ったグラスでだらだらちびちびと飲るのも悪くない。いやむしろ好ましい。

あたしを隠居乙女と呼んでくれ。