テルミン弾けると大声で言える日はいつになるのか

入門コースから初級コースに入って2回目のレッスン。同期の生徒は不思議と年が近く、練習あとにお茶とか酒とかコンサート観賞(テルミン自主研修)などに連れだつことが多く、すこぶる楽しい。しかしレッスンが始まったとたんに笑いは消え、“修行”な気分で全員が真剣になる。

前回からビブラートの練習に入ったのだが、コツをいまひとつ掴んだ実感のない拙は、他の生徒さんのレベルに追いつくのが精一杯。出かける前に早起きして、前回の「音程を揺らし音を太らせる」の復習をしてみたが、手を動かす方向や音の揺れぐあいはコレでいいのか、とか悩むばかり。

ビブラートをつけると、音程が少々ヨレてもそれっぽく聞こえるため、メロディ全部をビブりたくなるが、すると音色が「淡谷のり子の亡霊ブルース」みたいにホラーめいてしまう。しかしノンビブラートでは、弦楽器のように美しい音色にならずガッカリ。

今回のレッスンではさらに進み、数種類のビブラート奏法の基礎をつくるところにきている。だのに、なぜ、歯を食いしばっても、その微妙な差が分からないのか君(拙)。困った非常に困った。困りまくって知恵熱が出そうだった。

こんな体たらくなのに、飲み会などあるとつい「テルミン練習してるんだーいずれライブやるつもりなんだー」なんて言いふらしちゃう(馬鹿)。あぁ、いつになったらスコーンと抜けて上手になるんだろう。あぁぁでも練習ギライっていう致命傷があるから困ったなぁ。

レッスン後、井伊英理さんのテルミンコンサートを生徒たちで観る予定だったが、拙は急用のため欠席。皆と同行できない無念さを、教室の入り口でいつもひなたぼっこしている猫をカイグリカイグリすることで紛らわせた。猫はだまってカイグリされたあと、ぺろっと優しく顔を舐めてくれた。うぅ、ぶーちゃん(勝手に名づけた)、今度はもうちょっと上手になって帰ってくるヨ。