レイザーラモンとベトナムの恋人

izumi_yu_ki2006-01-04

ベトナムの名物で昨今日本のレディたちにも人気上昇中のアノ麺は別名を愛人あるいは恋人などと呼ばれていると知り納得したようなしづらいような切なさを買いたてのシャンプーを封切り新鮮な香りとともに流し去ったその後は。

年明け初出勤前日の昼はミスドアメリカンコーヒーのまずにいられない。醤油味に飽き、いけないと思いながらも、甘いフレンチクルーラーにも手を付けてしまい、後悔。

辺見庸「もの食う人びと」を、モチ太りした体のダイエット目的で読む。本書によると、ベトナムの人たちにとって、米粒は“妻”ないし“夫”であり、毎日食べて飽き飽き。外に出かけては“恋人”あるいは“愛人”、と呼ばれる屋台売りの麺を、いそいそと啜りこむというのだ。それを三日に一度もあけることはない、というほど愛されているものらしい。

その麺の名は「フォー」という。

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或る友人が先日、四捨五入30代最後の誕生日を迎え、その喜び(プラスやるせなさ?)を「(サーティー・)フォー!」という叫びであらわしていた。また年末年始、レイザーラモンはテレビに出づっぱりで、何度あの腰ふりとあごチョビ髭をアップで目撃したことか。おかげで先述の本の「うどんの社会主義」という節では「フォー」という単語がすべて「フォー!」と感嘆符つきでいちいち立ち上がってくる。また雄叫びのソラミミと、ゴールドフィンガー99のイントロで頭の中が暑苦しくも賑々しい。湯船に浸かりながら堪えきれず、あやしい笑いを細く長く響かせてしまった。初湯だったというのに。