「地震」というアルバムってなかったっけ

izumi_yu_ki2005-06-09

髪も乾かさずバスタオルかぶったまま倒れこむように眠ったために縮毛矯正かけたばかりなのに盛大な寝癖をつけてしまい慌ててシャワーをかぶり日焼け止めを塗ってさあ出勤と思った時に視界が揺れ足もとが振動した。

息をのまずにいられない。

地震が起きたら、いっそ一気にあの世へ行かせてくれ。伴侶を得る予定も立たない孤独の身だし。

とりあえず揺れが収まったのでそのまま出かけた。しかし昼の食欲がわかない。家から持ち出したインスタントのスープパスタと豆乳で昼をやりすごす。夕方に貧血起こしたらやばい(いや、そんなこたぁないか。昨日の昼まではすごい食欲で困っていたぐらいだから)ので、少しでも腹が減ったら補給できるように、一応おにぎりを買っておいた。

全然食べたくないという、この感覚は、今年の年明けの頃の感じに近い。そんな風になっちゃったのは、まさか、今朝の地震のショックではないだろうが、まるでつらい出来事がフラッシュバックを起こしたような心地悪さが、体と心を包んでいる。そういえば昨夜の夢は、同じシーンが延々とリフレインするものだった。そのたび、何度も悲しかった。

大事な人が、いきなり永遠にサヨナラという。聞いたこともない世界の、見たこともない道を歩いていく。遠ざかってしまう後ろを追いかけて行かないでと泣いても、道程に立ち止まりこちらを向き、「もう開放してくれないか。今すぐあの子に会いたいんだ。ああ早く顔が見たい触れたくて堪らない可愛くて仕方ない」とハッキリ言い捨てるとまた向こうへ歩いていってしまった。

つらい思い出は封印こそできるが、その事実自体が消えることはない。当事者が固く閉ざしていても、何かの拍子に別の場所でそれを表立ったところで目撃してしまう。そんな悲劇は、ある種の事故のようなもので、いくら避けても、どうしようもないことなのだろう。いろいろなものを抱え、傷だらけになりながらも生きていくさ。