文学賞が流行すれば

izumi_yu_ki2005-06-07

資生堂パーラーのオムライスに憧れ煉瓦亭のポークカツに思いを馳せ南京町のラウメンとシウマイとホテルニューグランドのアイスコーヒーを最初の給料で絶対やってやるんだと意気込む方向を間違った池波正太郎カブレの女子にとってアカルイミライはただ食欲でたっぷりと満たされていた。

パインアップルティーのまずにいられない。夏限定・新製品500mlで100円とくりゃ、試してみるさ。

会社に着いて弁当を見たら、見事に横倒しになっていた。慌ててもとに戻し、左右に軽くゆすっておいたおかげで被害(ごはんの片寄り、おかずレイアウトの悪化)は、メイン食材の目玉焼きが少々めくれあがったぐらいで済んだ。きょうは晴れて気温も高め。こんな日は、白木のワッパでも蒸れてしまい、やや微妙なにおい。豚ロースのガーリックソテーと野菜の炒め物は、作った直後はすばらしくおいしかったのに、とても残念だ。それでもうまいけど。そろそろサラダ菜は弁当に入れるのをやめておこうかしら。昼にフタ開けたら湿気で溶けかけてたりしてコワイし。

+++
この時期は、月刊誌の発売日が集中していて嬉しい。(やあねえ純文学から漫画までなんて、物分り良過ぎ・・・)と苦笑いしちゃう「ダ・ヴィンチ」も、なんだかんだで昨日、発売日に購入。特集は「文学賞を獲る」。へえそんな特集なのかー面白そうじゃん、と思ったけど、その第一特集の合間に、ちょっと前に「DeepLove」とかって携帯小説で稼いだ方(彼を作家とは、拙はちょっと言いたくないナア)の新作広告コピーで萎えた。

「本を読まない人のための小説」? ハア?(魔邪の顔真似をしながら)

最近の流行小説って概して、身近で、口あたりよく、親切で、簡単。売れ筋のせいか、本屋でよく目立つから、自分でも手に取るけど、たいてい立ち読みで最後まで読み終わっちゃうよ。そんぐらい簡単で読みやすいモンなのだと思う。

文学とは、「読んで」「考え」「自分で再構築」して日本語を楽しむものじゃないのか。つまり、「読んで」「考え」「自分で再構築」する訓練なくして読める“小説”は、本当に小説といえるのかしらね。いや、単語の意味としては決して間違ってはいないけど、そんなもんで稼がれてもなぁ。いや、読み物が紙媒体である必要は、必ずしもないと思う。別に携帯でもなんでもかまわないんだけどね。

本を読まない人が、雑文で「もじを読む」ことを覚えたあと、先人たちの美しい文章を読んでくれるんだったら、日本語もまだ何とかなる、日本人もバカにならない、日本も倒れない、とか思うのは飛躍しすぎか。