下を向いて歩こう

izumi_yu_ki2005-05-19

3年も仲良しだったあの人が予告なくいきなりそこから居なくなってしまうと聞いたから用事切り上げてすっとんで行ったけど自称馴染み客の男たちに囲まれた彼女とロクな話もできずせめてもの餞別と存在証明のためにヒューガルデンホワイトのジャンボサイズを注文した。

ビールのまずにいられない。

いろいろお世話になりました、と営業スマイルをたたえ、スッキリした様子で仕事をしていた。一時期は毎日のように通い、一緒にお酒を飲んだりイベントしたり、ということもあった。こちら側ではトモダチと思っていたが、多分ぜんぜん、そうではなかったのだろう。

お疲れさま、と帰りまぎわに声をかけてドアを開けた。バスに乗り、近所まで戻ったが、やるせない気持ちは抑えられず、ひとりで二次会、三次会、気づいたらベッドでうつぶせになったまま死んだように眠っていた。飛んだ記憶の中で、本音をどこまで外に放出してしまっただろうか。後悔と不幸感。

行きのバスを逃して遅刻確定。急いでも仕方ないから、近所の庭先や地面をながめながらゆっくり歩いた。アスファルトの割れ目から気持ちいいぐらいに勢いよくクローバーが生えている。あちらの地面にも、こちらの地面にも。

何のことはない。至るところにシアワセは顔を出しているのだ。ふだんは急ぎすぎて視界が狭まって見えず、それらに気づかない。下を向き、横を向き、上を向き、ゆっくり歩けば、それが見つからないわけはない。

こんな感じで。
http://www.geocities.jp/sa_to_pu/sato/photo/01.htm