冠水橋

izumi_yu_ki2004-09-29

雲の冠をうっすらまとった中秋の名月を見上げつつ一人でふらりと入ったチクテカフェの裏側の小料理屋さんはクウネルや天然生活に出てきそうなほどオシャレなたたずまいで美人のお姉さんふたりが供してくれたのは玉子焼きとおしんことビール1本とカクテル1杯でおひとりさま3500円は相場なのか安いのか高いのか。

七草オリジナルカクテルのまずにいられなかった。

ごろっとしたグレープフルーツの切り身をグラスの中でちょっとつぶして焼酎とリキュール。ソーダを満たしてミントを飾る。すべてがホドホドのところで優しく溶け合った、おいしいドリンク。左隣には独り飲みの40代、右隣には3人づれの50代。カウンター5席がひとつになった話題はなぜか「名古屋はウマイ」だった。寿がきやのこととかひつまぶしのこととか、小一時間語りあい、おしりあい。ああ、そうそう、気づかなかったけど山瀬まみ夫妻も後ろのテーブルで飲んでいたみたい。あとでおねえさんが教えてくれた。

あけて今日。しとしとしとしと、雨が降っている。世田谷代田の環七にかかった橋もしんなりと濡れている。きょうの昼はコンビニ。電子レンジで急速にあたためた和風ペペロンチーノと、野菜ジュース。

昨日優しくハグしてくれたとしても、今日もアイシテルかどうかなんてわかんない。明日なんてもっとわかんない。そんな気まぐれ、秋の空。会わなきゃさびしい。会えばなぜかさびしさが増す。