セイシュンって青臭い

izumi_yu_ki2004-04-19

日本一のんきなモノ情報マガジンを発売直後ただちに買い求め高校時代の思い出フードとともに休日の光を浴びながらゆっくり咀嚼し麦100%のビールで飲み下すとホンモノの記憶だけで出来た吐息がふうぅともれ出でる。

2本目はあまずっぱいのを飲まずにいられない。砂糖無添加のレモン酎ハイがちょうどいい。

突然、喫茶店のスパテティ・バジリコが食べたくなった。それは昔、好きな人と確か下北沢で食べたものだった。横浜の辺鄙な地域に住んでいた貧乏学生どうしだったから、ゆでたてパスタにシンプルなソースを絡めて……なんてものはまだお互い食べたことがなかった。せいぜい地元の不二家レストランでウドンのようなミートソーススパに雪山のごとく大量にパルメザンチーズをかけるぐらいのパスタレベル。そんな二人がバイト代やこづかいを貯めて休日の都心に出た。人ごみでヘトヘトになりながら昼食難民になり、やっとたどり着いたのが、どうってことない普通の喫茶店。そこで食べたのが「バジリコ」だった。バジルなんてちょっとしか入っていない。乾燥パセリとみじん切りの青ジソで代用された、青臭く、でもにんにくがピリッと効いたそれは、つまさき立ちで無理やり歩き、疲れきった若い恋人の胃袋をたっぷりと満たした。染み入るようなその満足感は、今でも思い出すことができる。

青ジソを10枚。フレッシュバジルを3枚。こまかくこまかく刻んで、ゆでたてのリングイネにガーリックオイルとともに混ぜる。買いたてのパルメザンを上からたっぷり散らして、セイシュンのパスタ・オトナバージョンの出来上がり。

食べた。おいしかった。でも、満ち足りなかった。ベッドの上でひとり食べるんじゃ、仕方ないね。

。。。
先週金曜日に発売された雑誌「モノクル」は、テレビを買おうと思っている私にとって旬な特集が組まれていて嬉しかった。テレビってなかなか壊れないから、買い換える機会はめったにない。大部分の人にとっては「見れりゃ問題ない」というスタンスだろうし、新製品が出てもすぐに飛びつかないんじゃないだろうか。実際、この雑誌の「テレビのある風景」で、普通の人々のテレビ生活を取材していたけど、古いブラウン管がほとんどだった。だからこそ、いざという時、数少ない機会にはハード情報が少なく、迷ったあげくにCMでよく見かける機種か、安い輸入ブラウン管テレビで再び手を打ってしまうんだよな。その貴重な買い換え期なわけだから、せっかくだし、ちょっとは良いやつ、液晶の小さいのにしようと思うんだけど、どれにしようかなぁ。