カレーうどんは安いとこのがうまいの法則

izumi_yu_ki2004-04-15

たいして飲んでもいないのに宿酔いぎみで体がイラついてるからガツンと辛いものを突っ込もうと街道筋テコテコ歩き行き着いた先はカレーうどん

冷や水飲まずにいられない。辛いよりも塩辛さが先に立って喉が渇くて。

そばかうどんか。西方面の人はうどん好きが多く、東方面の人は蕎麦好きが多いと俗に言われているが、まあそんな大雑把なくくりはともかく、私はどちらかといえば蕎麦が好きだ。香りがいいとか旬の素材と組み合わせられるからとか、あるいは昼下がりにちょいと酒飲みつつ食べられるからとか、もっともらしい理由はいくつかあるが、芯の理由は、麺の太さなんだろうと思う。どうも私は口の中が相当狭いらしく、ぶっとい麺を1本もすすれば喉が詰まってしまい、噛むのも一苦労。コシのある讃岐うどんは、「小麦食ってるぞっ」という感じがして気持ちがいいのだが、いかんせん、むせる。豪快につるつるしたいのに、それができないもどかしさ。その点、蕎麦なら(特別に“太打ち”を予約しない限りは)喉に詰まることなく、勢いよく啜りこめる。安心して喉越しを楽しめるから、好ましい。そういえばスパゲティも細いのが好きだし、冷麦よりそうめんを選んでしまうもんな。

。。。
駅前に「はなまるうどん」ができてから、職場近辺は、にわかに“うどん屋戦争”が勃発している。はなまるうどんのまん前に出店した「さぬき職人」は数ヶ月であえなく閉店したが、他に街道をはさんで駅前に立ち食い屋、商店街にも2〜3店舗、相次いで開店し、しのぎを削っている。その中で一番新しい店に、初めて入ってみた。

薄暗くウナギの寝床のような店内。木板のメニューには「白だし」「しょうゆだし」「こってり」。どうやらスープの種類が選べるらしい。ラーメン屋みたいだ。讃岐地方の人なら「うどんは麺を味わうモンだ。邪道すぎる」と肩をすくめるかもしれない。が、まあとりあえずカレーうどんを頼む(どうも、カレーうどんでさえ讃岐人にはアリエナイと怒られちゃうんだけど)。

カレーうどんには、ハズレがない。だが大当たりも、そうそうない。食堂のも、町の蕎麦屋のも、高級店のも、味はあんまり変わらないような気がする。むしろ麺とカレーとつゆのバランスは、安い店で無造作に作られるものが一番おいしいような気がする。それでも、未経験のうどん屋に入ればつい期待してカレーうどんを頼んでしまうのだ。さて今回は、どうだったか。

うーん。

まずくはない。だが値段のわりには……。スープはダシがきいていてそれなりにコクがあるが、濃度がない。手打ちうどんのコシに負けて、スープが絡まないのである。しかも具がない。裏漉してあるのかもしれないが、つまめる具が直径3cmのチャーシュー1枚ってのは、いかがなものか。パラリと振ってあるゴマは香ばしく炒ってあるし、万能ねぎもみずみずしいが、だがしかし物足りない。噛みごたえはあるが、なぜか縦にねじれているし、ところどころ麺が合体してスイトン状になっている。これもどうかなぁ。何がなんでも手打ちにしなくても、いい按配の冷凍うどんのがマシだと考えるのは、おかしいだろうか?

で、730円。えー。これなら、はなまるうどんのがいい。たっぷり絡む肉&野菜入りカレーが食べられるもん。しかも安いし。