ウィズアウト・ベイビー

izumi_yu_ki2004-04-05

毎年恒例花見オフの平均年齢が40歳を超えると聞いて深くうなずいた理由は酒消費量が明らかに減ったことと連れてこられた子供が年々でっかくなっていることと女子たちの尻が広大になっていること。

モルツ飲まずにいられない。四ツ谷土手は数年ぶりに団体客で賑わっていた模様。

一時期は毎日のように話していた先輩たちだが、たまに会っても昔話と元トモダチたちの近況しか話すことがなかった。もともと、ご近所の独身若造たちが掲示板とチャットで寄り集まって飲んだり食べたりロマンスしたり。趣味が一致するわけでもなく(芝居とか映画のオフもあったけどね)、ただ暇と孤独感を埋めるために馴れ合っていただけ。人間関係を紡ぐという感じではなかったような気がする。集団ではあるけれども、すこぶる個人的な。
だから仕事が多忙になり、さらに結婚し子供をもったら、もう少し別の集団に属したくなるだろう。次々に人は去り、残ったのは、暇と孤独を持て余したまま成熟しそこねた赤ちゃんオトナばかりのような気がする。こうやって花見に誘われれば行ってしまうアタシも、その一人。違和感はハッキリ感じるし、認めるのはイヤだが、傍から見れば赤ちゃんオトナ、だと思う。

深夜。ラジオから、ワタナベイビーという邦楽アーティストの歌声が聞こえてきた。フェイザーとコンプレッサーをキツーくかけたような彼のヴォイスは、就寝前の女子にはエッジがききすぎていて眠気が覚めてしまう。ラジオを消し、無音の闇の中でホットミルクにウイスキーとブラウンシュガーを入れ、一気に飲み干して春冷えの布団にもぐりこむ。

起き上がればまた、月曜日がくる。