ねぎいっぱいのカレー蕎麦と吉野家
ネギヌキにしたくても給仕人にひとつひとつより分けてもらう訳にはいかず全て彼の匙(お玉)加減にかかっているので私にできることといえば『ドウカ タマネギ スクナク オニクハ タクサン』と祈ることだけ。
つゆを呑まずにいられない。
例によって給料日前になると駅前の立ち食い蕎麦屋でカレーそばを頼む。寸胴鍋いっぱい煮込まれたカレーの中には大きく刻んだ大量の玉ねぎに、申し訳程度の豚肉。玉ねぎ嫌いの私は七味唐辛子を大量に振りかけ、まずテキの姿を消してしまわんとネギを先にやっつける。その後ユッタリした気分でやんわりと麺をすすり、カレーを飲む。
なぜうどんではなく蕎麦なのかと聞かれれば、何となくカレーが麺にからみやすくておいしいような気がするから。ただしこれは香りの薄い立ち食いスタンドや社員食堂でしか、やらない。ちゃんとした店に入れば、たいていカレーうどんだ。