記録、そして記憶
君のケミカルダイヤモンドは純水みたいに透明ぼくのオニキスはブラックホールが如く悪い感情を抑えてくれるだからどんなに寒い朝でも遅刻せずに起きられるし固いキャベツの芯もバリバリと一緒に噛み砕けるそれが何だってんだって言われちゃうと別に何ということもないが穏やかで普通の生活が二人ならできそうって思えるだけで幸福な人生だと思わないか?
安い焼酎のまずにいられない。それでも美味。泣きながら飲む大吟醸よりよほど。
ねえ、にあ。
あなたの知らない路線の、知らない乗り換え駅の前にあるチョイ飲み屋が良い感じなんだ。
「なんだユキ、あいも変わらず飲んでるだけじゃん」って?
変わってないように見えて、そうでもないんだ。柘榴状に割れてこぼれた心を、ゆっくり、ひと針ずつ縫い合わせている。最近はお針子作業にも慣れてきて、だいぶ良いペースで進んでいるよ。