レメロンというお薬

会社をリタイアした後、はじめての通院。もともとは、自律神経の乱れからくる不安感を抑える薬を1種類だけ処方してもらうだけなのだけど、よほど疲れ切った顔をしていたのだろう、3ヶ月前からの担当医は私に新しい薬を処方した。それが「レメロン」という、聞き慣れない名前の薬だった。


調べてみると、新しいタイプの抗鬱剤だった。「うつ」用の薬を処方されたことは、この10年で2度ほどあったが、いずれも吐き気がひどく、副作用に必死で絶えても、効き目をほとんど感じなかった。今回は副作用が少ない、とのことだったし、心の暴走や振幅が激しくなり始めていたので、一昨日の夜12時ごろに飲んでみた。


翌日。起きられない。8時、9時、まだダメ。12時になってもまともに頭が回転しない。そんな状態だったのだが、国会図書館までオンライン予約できる会員登録を済ませた。それから地元の図書館に予約本を取りにいく…はずが、ぼうっとしていたら乗り過ごしてしまった。それでも何とか本を引き取って帰宅。息たえだえに、そのまま床について夜まで再び爆睡。やっと頭が回転しはじめたのは、夜の11時ごろだった。


丸一日も頭が使い物にならないと、文章系の仕事がまったくできない。緻密に組み立てられた脳のブロックがすべてユルユルになってしまうような状態で、ひたすら休むためには適していると思うが、細々ながらも仕事がある現在、これはちょっとまずい。しばらく悩んだが、1回きりで服用をやめ、来月もう一度医師に相談してみようと思う。