セバレイト・ウェイズ

3日前タイムカード打ち帰宅中の後輩女子に突然君の写メールを送ってくれと社長から電話あり断ると翌日実は会社の最後の命綱を握っているらしいバブル期50代バイプレイヤー男性と組んでわが社で行う新規事業の事務補佐役を自分で選びたいすぐ見せろと酒の席で迫られたからだという。


条件のまずにいられない社長。そいつの言うことにすべて従わないと3ヶ月でうちは破綻するらしい。


翌日、意味がわからず涙声の後輩とともに社長へ抗議に行った。なぜそんな妙なことをしなければいけないのかと。すると社長は、その人はとにかくことごとく自分を叱咤する。彼の事業は大きく世界に広がるNPO的なものだが水を売りサプリメントを売る以外には何も決まっていない。なけなしの資金でサプリを300パックは作った。どうしてもすぐにこれを売らなければならない。会社内での雇用は確保していたい。だから君たちにそれを手伝って欲しいんだ。営業とか電話応対とか、バイプレーヤーとの連絡とか。


つまり後輩と私が音楽制作の現場にいながら同時に新規事業のことも行えという。しかも本日の夕方、その理屈のねじれた強気な男性に「お目通し」をさせられる。しかもその人は職務経歴書をもってこいという。面談?後、その人がOKを出したとき、その仕事を断る選択肢は「ない」そうだ。「考えさせてくれ」もないそうだ。


その人はとにかく早い決断を迫る。商社的タテワリ思考なんだ。だからわかってくれ、と社長は言う。私も後輩も、おそらく他社員も恐らく思っていることは同じだろう。


胡散のにおいがする。


何年も面倒をみてくれた社長だ。今日の顔までは立てよう。あとは帰宅後考える。同僚には「週末からもし突然私が会社にこなくなっても責めないでほしい」と言っておいた。


シャワーをあびて、いってきます。それでは、のちほど。