朝、昼、晩を繰り返した先

izumi_yu_ki2009-07-14

きょうの話は短く切り上げよう時間はあと24時間もないすべきことをしてすべきでないことを省き生きるだけ生きて来月たとえサヨナラがあったとしても鷹揚にそれを受け容れ消化し棺桶に向かって毎日うまい霞を食べるのだ。

なにも飲まずにはいられない。でも何もない。コップに角砂糖をコロリと入れ、林檎酢を少し入れてつぶし、氷を入れて水道水を注ぐ。とりあえずのサワードリンクをごくごく喉鳴らして飲む。溜め息は押し殺す。、


新しい部屋の広いキッチン床には2リットルペットボトルが散乱。冷蔵庫には今や酒屋に宅配してもらったビールとチューハイしか入っていない。そんな体たらくでもシャンブル・ド・クロワッサンのハイカロリーコンロは気持ちよく盛大に着火し、吉祥寺では大きすぎると感じていたのになんだかちんまりと可愛らしく感じるル・クルーゼで2合半の五分づき米がほくほくと湯気あがる。大きな窓は少し恥ずかしいが、ずっと望んでいたやわらかな外光で、いのちの踊り場が浮かび上がる。

ステンレス流し台を酢で磨き、ごはんは塩むすびにして、昼の空腹に備えるんだ。

体は気絶寸前なほど疲れている。黄泉の世界の声が時々聞こえる。朝には重荷に負けて涙流しながら目を覚ます。立ち上がることさえ難儀で、半分ぐらいは次元の割れ目に吸い込まれているような気もするが、それでも踊り場は凛と構えてあたしを待っている。


(つぎのごはんは、なに作る?)