この部屋に住む、自分へ

右から左へやり過ごすこともできるものを大仰に抱え込んで本体を壊してしまうのはこれで何度目だろう。疲れがたまり高熱を出し寝込んでしまった今週、あっという間の週末。
病み上がりの違和感をコーヒーで逃しながら、放り投げっぱなしだった自分のヴァーチャル・キャラクタを数ヶ月ぶりに傍観した。


ぼんやりと読む、拙い散文。最後の記述でそれは2002年に記したものだとわかり、ドキリとする。


愛して別れて愛して嫌って、キスと眠りをたくさん繰り返して、それはパソコン越しにも飛び火してオンラインとオフラインに跨ってシャットダウンしては起動して仕事して。そしていくつかの結果を残したあと、家に篭ってぽつんとしたところでふと手にしたのが、型落ちしたデジタルカメラだった。


現像しなくていいから何でも撮れる。失敗しても大丈夫、すぐに消去できる。だからこそ、自分の顔にレンズを向けられた。はじめてのセルフ・ポートレイト。その結果の容赦なさにショックを受け、そのことを書いてからもう6年も経ってしまったのか。


相変わらず、拙はぽつんとしている。あの頃抱えていたものを手放すこともできないまま、着々と時間を無駄にしている。ホラ、こうして。