谷間つたうしずくを

拙はとてもとても脆く、男性を支えてあげられるほど、否、言い方がわるいならば一緒に支えあえるぐらいの強度を持っていると、どうしても思えない。自信がもてない。


だけど、年齢的乙女時間が過ぎ、ひとりで暮らし、日々の糧を体をぶっこわしながらも稼ぎ食い、食いたくないと思うときもあったって緩慢的死はただ血縁への不義理だと思い、とにかくなんか、たまに薬だったり酒だけだったりしたけど、とにかく食った。そして本日まで、生きながらえた。


そして。


あたしは傍からみればもうあらゆる意味で「マミィ」。

覚えたての小娘みたいに男と愛し合うことだってできるさ。恋人の前では今だって洪水が湧き起こる。パピィが欲しい時があっても多分あたしの役目はいつもマミィだ。


でもきっと、それでいいのだ。それが、いまのあたしの宿命なのだ。
この、実感のあるようでない浮世で、きょう、あたしがいる意味があるのがそれであるならば喜んでわたしは、あなたに乳房を差し出そう。あたしの遺伝子を半分、きっちり受け継いだ「ノゾミちゃん」をうしなった償いを。