ジェミニも照れるような恋をしたい
結局「99SHOP」で購入した発泡酒。500mlなのさディビディビ。でかいぜハニィ、オーイエ。12時までに飲み干して湯に浸かれば大丈夫、きっと大丈夫。たぶん大丈夫。
そういえば渋谷駅前も吉祥寺駅前にも、女子が群がる一角があって、そこには恋の色した包装紙をまとった大小の箱が金色の細いリボンでうやうやしく結ばれ陳列されていて、彼女たちはそれを奪いあうように手の上に積み上げ、でっかい袋に詰め込んでもらって足早に抜け出していく。そのスキマにまた違う女子が滑り込み、ウインドウを覗き込み、奪い合い、手に積み上げてはまたでっかい袋にそれらを詰め込んでは消えていく。
きょうは2月13日だったんだね。明日は14日か。
毎年、あたしはベイビィにチョコレートでできたテディベアを用意していた。赤いリボンつけて、いちばんきれいな箱に入れてもらって、体温で溶けてしまわないように、暖房で粉を吹いてしまわないように、大事に大事に、そうっとそうっと届けたものだった。あれは何年続いたっけ?
洋酒がたっぷり入ったものでもなく、カカオリッチな高級品でもない。たかが西友のお菓子売り場で調達したものだったけど、21歳の彼には一番似合っているような気がした。今はもう、テディよりビターチョコを好むウイスキードリンカーに育ってしまった、あたしのベイビィだったひと。
あなたのスイーツのリクエスト、今年は、わかんない。キリンジを教えてくれたのも、きみだった。はじめて聴いた曲は「双子座グラフィティ」だったかもしれない。
オマージュをあなたに。はぴぃ・ばれんたいん。