空中ヴァイオリンの繊細

すっかり鍵盤ハーモニカにハマってしまった拙だが、テルミンに飽きたというわけではない。引き続きレッスンは続けていくつもりなのだが。

いかんせん、テルミンは気温湿度、奏者の性格や感情までにも露骨に音色の影響を受けるので、アガリ性で小心者な拙には非常に扱いづらい。この1年の練習で、基本的な奏法はマスターした。が、ここから先は、今までよりもっと大変かもしれない。箱根のように延々と続く坂を、自分の内面までも見つめながら進んでいくんだろうなあ、と、大仰なことを考えてしまうほど、気難しい楽器だ。


テルミンはつねにジャイアンのごとく主役であられる。脇役でいる姿は考えにくい。鍵ハモでアンサンブルをした時にも感じたし、自分でテルミンを弾いている時にもそれを感じる。

伴奏であれアンサンブルであれ、いずれも奏者に相当の力がないと、美しい音の溶け合いを響かせることはできないような気がする。拙のテルミン修行、できればパートナーを得て、じっくりとそこのところを熟成させていきたいのだが。

結婚相手と一緒で、これは運やタイミングも必要かな。