キリンジライブin渋谷AX11/21
というわけで、開場18:00に合わせ会社を早退してまで出かけた「初生キリンジ」。チケットを預けていたJKの姿が見つからず(というかギリギリまで新宿にいたらしいプンスカ)途方にくれたが何とか合流。
立見席ということもあり慌てて向かったわけだが、思いのほか待ち客少なし。開場直後、場内は300人に満たない程度で、ガラガラ。(大丈夫か、おい・・・)と嘆く拙に(や、キリンジ人気ないから)と、デビュー前から彼らのファンだったJKが囁く。
(最初で最後のキリンジなのか・・・)と憂いつつ赤ワインをちびちび飲んでいたら(見渡すとだれも酒は飲んでなかった様子)、みるみるうちに人が増え、寒風も忘れる熱気。気がつけば満員。社会人に平日(しかも連休前)の夜がヘビーだっただけのようだ。
ほどなく開演。詳細は省略するが、既発DVDのパフォーマンスから想像していたアダルトで行儀のいいイメージを、いい意味で裏切られた。
バックバンドがとにかくいい。疾走感のあるリズム隊はロックしてたし、ピアノは長く長く黒くジャジィなアドリブをかましたし、器用なキーボーディストはトロンボーンやアコーディオンもこなし、まぁるい声の真城氏&シャリっとした声の飯田氏がゴスペルチックないいハンドクラップを鳴り響かせる。
いつになく骨太なバックに、エロい兄とブルースな弟がこめかみにシワよせて真剣に絡んでいた。従来のフルーツタルトのような“冨田カラー”とはまた違い、ちょっと泥臭いアンサンブルは、ドライフルーツたっぷり混ぜた素朴なウィスキーケーキみたいな感じ。
パフォーマンスでは、「ロマンティック街道」という曲の途中でバックがブレイクし、「キスしてくれたろ?」と赤いスポットライト1本で堀込弟がアカペラするシーンがやたらエッチで印象に残った。
しかし、これだけいいものがセルフで作れるなら、もう冨田ラボは完全卒業ということなのだろうか。それはそれでちょっと寂しいような。