ディズニーをうたうよ

テルミン教室、応用クラスに昇格して一回目。メンバーは初心者コースからずっと一緒の4人。テルオ(クラス唯一男子)、テルコ(東洋の神秘に詳しい)テルエ(ハードロック姉さん)、そしてテルゾー(拙)。


応用コースは弾きたい曲を各自選んで練習する。他の3人はちゃんと曲を決めてきていた。テルオは白鳥、テルコはアヴェマリア、テルエはオーバー・ザ・レインボゥ(←RAINBOWのオープニングSEだから選んだとな。よっ、ロック姉さん)。


しかし拙はとうとう当日まで決められなかった。せっかく時間をかけて習うんだから、カッコいいものがいい。でもあまり難しくても不完全燃焼しちゃうし、簡単すぎても気が抜けて練習に身が入らない。

で、散々迷ったあげく選んだのは「星に願いを」。誰でも知っているメロディで、適度なポップス感と適度なクラシック感をあわせもっているということで決定。


テルミンを自在に弾きこなせるようになったら、やりたいことがいくつかある。そのひとつが、施設でのデモンストレーションだ。以前、老人デイケア施設の音楽レクリエーションを手伝ったことがあった。ピアノで童謡や懐メロを弾くと、口をヒヨコのように大きくパクパクさせて一緒に歌ってくれた。みんな心から楽しんで歌っていた。涙をにじませている人もいて、その姿を見た時、なんともいえない感動がわいてきたのだ。

そのあと食事時にBGMをと思って静かにちょっと古い歌謡曲など弾いていたら、ごはんそっちのけで歌ってしまう人がいてスタッフに怒られちゃったけど、音楽とは人間の魂にフィットしているものなのか、と改めて感じたひとときだった。


超絶テクニックで有料ライブするのは目標だが、そこまでたどり着かなくっても、誰かの心をやわらかくすることぐらいはできるようになるはずだ。だから、夢たっぷりのディズニーナンバーをたくさん覚えて、小児病棟とか老人ハウスとか、レクリエーションに大きな予算がとれないところに出向いて弾きたいと思っている。


3歳で小児病棟に入院し、手術を2回受けた。ひとりでこわくて泣いてばかりだったけど、ボランティアのお兄さんお姉さんたちが来て「バラが咲いた」を歌ってくれた時、わけのわからない不安から開放されたという経験。その時の喜びを教えてあげたいと思っている。いつか。