常識と非常識なんて曖昧なものは力関係で決まるもんだ

izumi_yu_ki2006-01-10


初出勤の朝ひとりの男の子が出社してこないと思ったら去年12月27日仕事納めの直前に今年いっぱいでと社長が宣言したらしくそれでも1ヶ月前の宣告と思い普通に出てきたらもう来なくていいと言ったじゃないかまともに話も聞けないのかと電話づてに言い放たれそのまま追い出されたというじゃないか。

社長裁定ならのまずにいられない。たとえ納得できなくとも、知った時にはもう終わってしまったのだから。

会社都合にするか自己都合にするか、だけは確かに決まっていなかったらしい。が、形ばかりではあるが直属のチーフもいるのに、チーフもまったく最終勤務日を知らず、つい先刻会議で知った。これは、どう考えても会社一般のスタンダードではないだろう。

彼は新卒入社。はじめて就職した会社がウチだったわけで、できれば色々な社会の常識を、他人ながらも縁ある大人として、できる限り教えてあげたかった。弊社辞めぎわの冷たさは今に始まったことではないが、あまりにかわいそうじゃないか。

二度とフロアに来ないであろう彼のデスクチェアには、愛用のウインドブレーカーが掛けられっぱなし。拙のほかに誰もそれを気に留めることはない。おのおの、自分のことで精一杯なのだ。それはわかる、こっちだって年明け早々忙しいんだし。でも。

実は、解雇の候補にあがっている新卒採用の社員のは彼だけではない。同時に告知するはずの社員がひとりいるのだが、その子にはまだ告げられていない。その理由も社長の一存、心ひとつ、の様子だ。

なにも手を下せない拙がせめてできることは、ひとつでもウチに入社して「勉強になった」と思えることを教えてあげることだけだ。音楽や実務と関わりないことでも、それは良いんじゃないかと思っている。

携帯を家に忘れてきてしまったので、昼画像は省略。メニューは、カップのフォーと肉まん。そのかわりに元旦に拵えた正統的東京雑煮を取り出し、初心にかえってみる。元旦に何を決意したっけと。