最低速度を祈る

izumi_yu_ki2005-09-26

体の中はせっせせっせと働いて傷ついた細胞を再生しようと頑張っているみたいで本体は何もしていないはずなのに結構疲労物質が溜まってる感じ。

ウイダーコラーゲンゼリーのまずにいられない。松葉杖では調理も危ういし何より器が持てない。体は相変わらず軽く炎症を起こしている状態で熱っぽいので、こういうひんやりした手軽な食事がありがたい。物足りないけど。

普通の生活がどんなにすばらしいか。ハンディキャップの辛さは健康体の人間でもある程度理解できると思っていたが、どうもそうではないような気がする。やはり自分が当事者になってみないと、本当の不自由は分からないものだ。げんに、住み慣れた自分の部屋でさえ、ちょっとした段差につまずき、床のカーペットに足をとられ、小さな壁の出っ張りに行く手を遮られる。たいへん不便だ。

先日、整形外科で処置を受けた後、タクシーで自宅前に戻ってきた時。いつもは無感覚で上っていたアパート入り口のゆるい段差がどうしても松葉杖で超えられなかった。無理に動こうとしても、つまずき、ひっくり返りそうになるばかり。脂汗をかきながら途方に暮れていたら、乗せてきてくれたタクシーの運転手さんが手をさしのべてくれた。小さく華奢な方だったが、ひょい、と松葉杖ごとお姫様だっこされ、まったく痛い思いなしに玄関まで運んでもらった。

あの鮮やかな持ち方からすると、もしかして福祉関係の心得があるのかもしれない、すごいなあ有り難かったなあと、乗せてもらったラッキーに感謝した。拙も全快したら、受けた好意を思い出して何か別の機会に別の形で還元できたらいいのだけど。

でも今は、早くなおしたいと焦る気持ちだけで、てんこもり。足は手術なしで本当に大丈夫なんだろうかとビクビクしている。とりあえず顔面外傷はかさぶたが日々小さくなり、頬までの大きな痣は赤から紫→黄色のシミで分散しつつある。この「わかりやすい回復」を励みに、とにかく安静にして祈るのみ。