ツクヨミが見守った君にさよならを言おう。

昨夜、ニコニコ動画に新作を発表しました。

D

youtubeにもどなたかがUPしてくれたようです)
http://www.youtube.com/watch?v=7bRgqAVXU48


(歌詞)
美辞麗句にうずまる 息継ぎをしないMUSIC
檳榔子沼 言霊が沈みこむ

眉唾な三ツ星で フォークに宿るパルス
逆巻いて封印やぶる勢い

きっと 君だね

未来はバラ色なんて 嘘は言えないけど
戯れの釣書より 信じられるもの

こんな風に二人の青空がある
見つけてほしい 僕のことを

錆びついた枯葉追い 舞い上がるから
見つめてほしい 明日を


地下室の図書館は 時系列のない次元
旬落ちのキャッチ 色褪せたペイジ

やっと 逢えたね

閉ざすリアルの壁を リボルバーで狙う
迂路を選ぶ人たちが 信じられるもの

こんな風に僕らの旋律がある
日差しを浴びて 輝く君

僕だけの淑女は 記憶の城に
間に合わなかった いにしえ


こんな風に二人の青空があった
見つけてほしい 僕のことを

錆びついた跨道から 舞い上がってゆく
忘れてほしい 明日は君ひとりで

微熱を帯びてく 涙目が暮れなずむ刻


さ よ な ら 。


☆☆
曲の原型は去年の初夏にはできていて、作曲者は「キリンジ『Drifter』のイメージで作った」とのこと。

その頃私はちょうどイザコザしてた会社を辞めて未来計画がマッシロになっているところ。作曲者も、進むべき道に少し迷っている時期だった。作曲者が歌えるように、男性ボーカルで仕上げるつもりで仮の歌詞をつけていました。仮曲名は「こんなはずじゃなかった」(笑)。聴いていただければ、そのフレーズがどの部分だかすぐわかると思います。


その後、ニコニコ動画投稿へ一緒に関わるようになって改めて、女性ボーカル(めぐっぽいど)用の歌詞を考えることになりました。キーがかなり高いのは、多分女性用にキーシフトした名残りなのかな。ボーカロイドは無茶振りしても歌ってくれるから…。


歌詞ができ編曲が進み、曲が完成したのは昨年の11月ごろでした。ちょうど1年前になります。イラスト・動画の制作をお願いしつつ、他の曲をどんどん作り発表していったのですが、この「ツクヨミ」だけは何かの呪いがかかったようにw 進みませんでした。


他曲の制作が一段落した時、完成時期未定になっていた「ツクヨミ」をちゃんと送り出してあげようと考え、クリエイターの「ぼうし屋さん」に映像をお任せしました。ぼうし屋さんは独特の世界観を持つイラストレーター・動画作家さんで、動画PV作品を拝見した時ぜひ一緒にコラボしていただきたい!と思い、その日のうちにアポを取ったんです。


イラストや動画担当者は、楽曲制作者の思い描いた世界と違う視点で作品を解釈し、映像にしてくれます。できるだけ自由に感じたままに作ってもらうと、思いがけない世界が広がっていく。そこがコラボで得られる大きな喜びだなーと感じています。ややクールなタッチの動画は、冬の始まり頃の冷えた空気によく似た感覚。じっくりと観賞することができる大人っぽい作品が完成しました。


歌詞の表設定は純愛。初音ミクアペンドで制作中の曲「ルナと小鳥とプラットホーム」の、いわばエピソード・ワンです。裏設定は、、、制作当時の気持ちと状況を、比喩で丸く静かに主張したところかな。

動画を投稿すると、テキストサイトやブログと同じように閲覧数やマイリスト(ブックマークみたいなものです)で閲覧情報がわかる。健闘してるけど、ブレイクはしていない。本能的な創作欲でつくっているので、完成したところで一度満足するのですが、やはりできるだけ多くの人の耳に届けたい。動画投稿に関わるようになってからは「結果を出すためにはどうしたらいいだろう」といつも頭の隅っこで考える毎日です。


あれから1年たった今なら、もっとストレートに表現するかもしれない。