おもちゃのような振る舞いで箱ん中の人生をすごす

引っ越しを機に、身の回りの要らないものをどんどん捨てていった。時々必要になるもの(エレピとか冬のコートとかミニスカートとか)も、雑誌コレクションも、目をつぶって一気にゴミ袋に押し込んだ。


武蔵野の新しい部屋はことのほか狭かった。身辺整理のおかげでそれほど荷物がハミ出すことはなかったけれど、なんだか殺風景で、時々いたたまれなくなる。

風呂に持ち込むくだらない雑誌のバックナンバーとか、部屋ん中限定で着込むほつれたセーターとか、そういうものが実はひとりぐらしの部屋を埋めるために必要なものだったのかもしれないといまさらながら感じる。孤独の余白に何か詰め込みたいなぁ。たまに鼻の奥からさびしさが滲み出てきそうになるたびかるく嘆けば、もう睦月なかば。