「妾」って書くんですか?顔文字も入れましょうか?

文学フリマの会場は秋葉原だったので、ついでに“禁断の地”コスプレ界隈も見学してきた。駅前のスペースにはマイク・アンプ・垂れ幕持参で歌って踊る制服女子たちが愛想を振りまいていた。


彼女たちの声は一様にアニメ声なのね。声を一度ノドに引っ込めて、上顎から鼻や頭に向けてゆっくり出す。不思議な発声法だ。ヨガ呼吸的とも思える。


そしてそしてメイド喫茶初体験。経験者に連れられ、「萌えオムライス」を3人で注文。好きな文字をケチャップで入れてくれるというが、肝心の文句が思い浮かばない。

「もういいや、メカケでお願いします」
メイドさん、一瞬ひるんだあと、するするとよどみなく書く。一文字では、けっこうスペースが残ってしまった。

「他になにか書きますか?」
と訊かれ、再度困る。困るなら注文するなっちゅうに。で、お約束の「萌え」とかモナーとか書いてもらってお遊び終了。あとで聞いてみると、リクエストのいちばん多いのは「○○(名前)さん愛してる」みたいなものらしい。あと、ピカチュウとかドラえもんとか、アニメキャラのリクエストもあるんです、と、かわいらしいメイドさんは困った表情で笑った。


オムライスはごくごく普通においしかった。想像よりまずくなかった。だが、一人前1400円て。